爪が白く濁ったり、分厚くなったり、ボロボロになったり、、爪水虫の症状が出て病院に診てもらおうと思ったとき、あなたはどう対処しますか?
病院に行く、と考えるだけでもあれこれと身構えてしまうものですよね。
「病院に行こうと思ったけど、そもそも何科に行くべきだろう?」
「病院に行く前に、手持ちの水虫薬を使ってもいいのかな?」
「診察ではどんなことを聞かれるのだろう?」
「費用が気になる…」
爪水虫は放っておいても自然治癒する病気ではありません。
爪水虫かもしれないと思ったら、なるべく早く医療機関に診てもらうべきでしょう。
上に挙げたような疑問をお持ちで治療に一歩目を踏み切れない方は、この記事を参考にしてみてください。
目次
爪の病気は皮膚科へ
足の指など皮膚にできる水虫であれば、ほとんどの方が迷わず皮膚科に行くことでしょう。
では爪の水虫は何科へ行くべきか。答えは足の指の水虫と同じく、皮膚科でOKです。
爪の組織は主にケラチンというタンパク質の一種です。要するに、皮膚の一部と考えて問題ありません。
ただし、皮膚科と一括りにしても「良し悪し」はあります。
ラーメンを食べたいと思って初めて入ったラーメン屋。食べ終わって「また行きたい!」と思うお店もあれば、「もったいないことした…」と後悔だけが残るお店もありますよね。
病院だって同じです。せっかくの時間を使って、(正直行きたくもない)病院に行くわけですから納得できる結果を持って帰りたいものです。
たかが水虫だし…皮膚科に行けば万事解決!という考えは捨てるべき。
当サイトでもさんざん言っていますが、医師は皆が有能ということではありません。
病院・医師の選び方ひとつで治療の方向、完治の可能性はガラッと変わってきます。
それでは爪水虫、足水虫を治療する上でどうやって良い病院・医師を見分けるのか?以下に解説していきましょう。
良い病院、悪い病院の見分け方
病院に行く前のポイント
専門医制度という言葉をご存じでしょうか?
医学において患者に高いレベルの医療行為を提供するためには、その分野における専門性・権威性が必要不可欠です。
専門医とは、豊富な経験・実績と高度な知識を持ち合わせた各医療分野のスペシャリストです。
そしてそのスペシャリストを認定する仕組みが「専門医制度」。
もしも通院できる距離に皮膚科が複数ある場合は、まずは皮膚科専門医のいる病院を視野に入れるのが良いでしょう。
専門医がいるかどうかは、病院のホームページなどで簡単に調べることが可能です。
他にも以下のようなサイトで全国の専門医を検索することもできますので活用してみて下さい。
そうはいっても、近くに専門医資格をもった医師がいない場合も考えられます。
専門医資格を持っていないとしても、優秀で親身に診察してくれる医師はそれこそ数えきれないほどいますので、専門医資格はひとつの目安として考えて下さい。
他にも病院の良し悪しを判断する上で「その病院が混んでいるかどうか」というのも重要なポイントになります。
待ち時間が短いということは、確かに診察を受ける側にとっては都合が良いかもしれません。ですが、満足のいく診療を受けられるか?というと少し疑問が残ります。
あとは王道ですが、病院の口コミをよく調べて評判の良い病院かどうかを見てみるのもいいでしょう。
様々な指標から総合的に判断することが重要です。
病院に行ったあとのポイント
病院選びの際に気を付けたいポイントについては上記の通りです。
次は、実際に病院に行ったあとに医師の良しあしを判断する方法です。
ここでは爪水虫の治療に特化した形で、医師の腕の見極め方を紹介します。
私がこんな医師は「信用できない、任せられない」と判断する最も重要なポイントは「肌をよく見ない・触らない・検査しない」という点です。
良い医者は経験が豊富です。患者の話を聞き、患部を見れば、それだけでもある程度は病気の可能性と治療方法を見極めることができるでしょう。
それすらもできない(患部をよく見ない・触らない)医者であれば、私ならその時点で見切ります。
それくらい重要なポイントです。
もうひとつの重要なポイントは、検査をするかどうかです。
さきほど良い医師は経験が豊富と言いましたが、さらに付け加えるならば、良い医師ほど自分の勘を信じないという特徴があります。
爪水虫の診察にあてはめていうならば「真菌検査をするかどうか」が重要です。
明らかに水虫の症状と思われる外観であっても、真菌検査の結果、違う病気であったという話はよくあることです。
あらゆる病気の可能性を考えた場合に、爪水虫か否かを見た目だけで100%断定することは、熟練した医師であってもほぼ不可能なのです。
爪水虫はそれくらい見極めの難しい病気であるといえます。
優秀な医師はそのことを知っているだけに、真菌検査をせずに病名を断定することはありません。
爪水虫を疑って皮膚科にかかった際に、もしも担当医師が見た目だけで病名を断定するようであれば、必ず「真菌検査をして下さい」と伝えるようにすべきでしょう。
医師の良し悪しを見極める際は、ここまでに挙げたポイントを是非とも参考にして下さい。
皮膚科でなにを聞かれる?
皮膚科を受診したときは、はじめに問診が行われます。
正しく症状を伝えることは、医師の誤診を防ぐ上でも非常に大切なポイントです。
的確な情報を伝えた結果、自分にとっての最適な治療法が見つかりやすくなることでしょう。
問診では次のポイントを簡潔にまとめて伝えるよう準備しておいてください。
これだけ説明できるようにしておけば問題ありません。
他にも、一見関係ないように思えるようなこと(皮膚病以外のこと)であっても、体調に関わることであれば一応医師に伝えるようにしておくと良いでしょう。
診察の手順
上で説明した通り爪水虫の確定診断のためには真菌検査が必須です。
「3」をすっとばして診断するような医師にあたった場合は残念ながらハズれをひいたと考えるべきでしょう。
ここで注意ですが、病院に行く前に既に市販薬を用いて治療を行っている場合は、真菌検査をしても白癬菌が見つかりにくくなっている可能性があります。
可能であれば、数週前から市販薬の使用は中止しておくべきでしょう。
爪水虫の治療方法と費用は?
爪水虫には大きく分けて2通りの治療方法があります。
飲み薬で治す方法 と 塗り薬で治す方法 です。
病院に行って爪水虫の確定診断を受けた場合、一般的には飲み薬を処方されることになるでしょう。
しかし爪水虫治療に用いられる内服薬は副作用が強く、患者の体調や、持病の有無によっては処方できないこともあります。
また内服薬による治療は、定期的な血液検査が必須となる上にその検査結果次第では治療途中でも内服薬の服用を中断しなければならないこともあり得ます。
そういった場合には、塗り薬での治療をすることになります。
詳細は以下の記事にゆずりますが、塗り薬・内服薬、それぞれにはそれぞれのメリット・デメリットが存在します。
テルビナフィン | イトラ コナゾール |
クリアネイル ショット |
|
療法 | 内服薬 | 内服薬 パルス型 |
塗り薬 |
治療費 | 約24,000円 | 約45,000円 | 約6,000円 ~40,000円 |
累計 投薬 日数 |
180日 | 21日 | 365日 |
治療 期間 |
12ヶ月 | 12ヶ月 | 12ヶ月 |
併用 禁忌 |
少ない | 多い | なし |
通院の 必要性 |
有り 1回/月 | 有り 1回/月 | なし |
症状が軽度であれば塗り薬のみでの治療も十分に可能です。
通院が面倒、できない、したくない、そういう方は塗り薬を用いた自宅治療という方法もあります。
まとめ
爪水虫で病院に行く場合には何科を受診すればよいのか、病院の良し悪しを見極めるポイント、診察の流れ、治療方法やそれぞれの費用に関してご紹介しました。
爪水虫の確定診断を受けるためには病院に(皮膚科に)行くのが最も確実な方法です。
ですが、その後の治療方法という意味では必ずしも通院する必要があるわけではありません。
完治までにかかる期間に関しては病院に定期的に通院しても、自宅で市販品を用いて治療しようとも、実は差は全くありません。
結局は、正しい治療法を継続できるかどうかが全てです。
自宅で市販薬を用いて完治を目指せるのであれば、患者にとってはそれだけでも相当のメリットがあるといえます。
自身のライフスタイルにとってなにが重要であるかを十分に考えた上で、適切な治療方法を選択していただければと思います。
綺麗な爪になって、気兼ねなく、なに不自由なく素足で出歩ける。
かつては当たり前だったこんな生活を取り戻すためにも、 今やるべきは、あれこれ頭を悩まして治療を先送りにすることではありません。できるだけ早く行動を起こすことです。