水虫の中でも治療に特に時間がかかるのが爪水虫。
治療に時間がかかるということは・・・すなわち治療費が高い??と心配になりますよね。
さらに気になるのは治療費以外にも
「どれ位のペースで通院するの?そもそも病院じゃないと治せないの?」
とか、
「どんな治療法?飲み薬?塗り薬?」
とか、
「そもそも完治するの?」
など、たくさんの疑問が出てくることでしょう。
実は爪水虫の治療法にはいくつかの種類があります。
そしてそれぞれの治療法には特徴があって、メリットもあればデメリットもあります。
本記事では、
これから爪水虫治療を開始しようと考えている方に、幾つかある治療方法の特徴と気になる費用などを比較してできるだけわかり易くお伝えしていきます。
それでは、ご自身にあった治療方法を探してみて下さい!
スポンサーリンク爪水虫の治療方法には飲むタイプと塗るタイプがある
たとえば水虫の代表ともいえる「趾間びらん型」つまり足の指と指の間にできるタイプの水虫に対しては、通常、塗り薬を用います。
ところが爪水虫の場合は通常、病院で処方される薬は飲み薬になります。
これは爪自身が硬いたんぱく質でできているために、外部から塗るタイプの水虫薬ではどうにも患部への浸透が弱く効果が期待できないとされてきたためです。
ところが近年、爪水虫に特化した水虫薬が開発されてきており、これまでのような「爪水虫=飲み薬で治す」というかつての常識は崩れつつあるのが現状です。
飲むタイプには2種類の治療法がある
爪水虫治療薬の中でもまずは飲むタイプの薬について説明しましょう。
飲むタイプの薬にはいくつか種類がありますが、現在主に使われているのは
・イトラコナゾール
・テルビナフィン
これらの2つです。
イトラコナゾール
まずはイトラコナゾールから。
イトラコナゾールを使った治療法は「パルス療法」といいます。
パルス療法では、イトラコナゾールを一週間飲んで、その後三週間服用を休む、というイレギュラーな飲み方をします。
この4週間を「1パルス」として、それを合計で「3パルス」行って、一旦経過を見るというのがイトラコナゾールを用いたパルス療法です。
つまり、治療にかかる期間はおよそ12週、つまり約3ヶ月だけです。
さらに実際に薬を服用する期間は3週間しかありません。
治療に長く時間を要するイメージの強い爪水虫治療ですが、これだけ短期間で結果が出るならば、忙しい毎日を送っている方でも気軽に挑戦できるでしょう。
ただし、3ヶ月の治療期間をいったん終えても、完治ではありません。
この後は定期的に診察を受ける必要があります。
治療開始から1年後を1つの区切りとして、この段階で患部に白癬菌が確認できなければ「完治」したと判断するのが一般的です。
当然ですが、爪の生え変わる速度などには個人差があるため、完治までの期間やそもそも効果が表れるかどうかには、個人差があります。
また、イトラコナゾールのデメリットとしては併用禁忌が多いことが挙げられます。
他に持病があって、その病気に使っている薬との飲み合わせが悪い場合には残念ながらイトラコナゾールを服用することはできません。
また、他に服用している薬がない場合でも、副作用が出る場合もあります。
そのため、イトラコナゾールを用いて治療を続ける場合は定期的に血液検査を受けることも必要となってきます。
費用としては1パルスあたりの調剤料がおよそ1万円強、これに月1回の血液検査費用などを含めると、1回の診察でだいたい1万5千円程度かかると思っておいた方が良いでしょう。
それを3パルス行うため、単純計算で合計4万5千円、その後の経過観察での診察代や場合によっては病院までの交通費など考えるとトータルで5万円弱ほどの費用が必要になります。
・・・結構かかりますね。
まぁ長年悩まされてきた爪水虫がキレイに治ると考えれば決して高くないと考えることもできます。
さらに注意しておきたいのが、イトラコナゾールの有効率はおよそ75%程度と言われています。
つまり、4人に1人はイトラコナゾールでは爪水虫を完治できないということです。
これに関しては個人差があるためどうにもできません。
がっかりしないためにも事前に医師と治療計画をよく擦り合わせておくことが必要です。
テルビナフィン
一方のテルビナフィンを用いた治療法は「短期療法」と呼ばれます。
健康保険が適用されるテルビナフィンを用いた短期療法では一日125mgを6ヶ月毎日飲む方法です。
実際のところ、4ヶ月も飲めば十分な効果が見られるケースもあり、医師の診断次第では6ヶ月を待たずして服用なしの経過観察にはいることもあるようです。
ただし、テルビナフィンを用いた短期療法でも、イトラコナゾールと同様に定期的な血液検査が必要となってきます。
特にテルビナフィンの方は過去に死亡例があったことから、血液検査は必須といえます。
そうはいっても副作用の発生率は低く、仮に異常があっても服用をやめると元に戻るのがほとんどのようですので、きちんと医師に相談して治療すればさほど心配する必要もありません。
併用禁忌はイトラコナゾールと比較すると少ないようですので、イトラコナゾールはNGだったけど、テルビナフィンは飲んでもOK!みたいなケースはよくあるようです。
費用としては血液検査費用を含めて、1回につき約6千円/月、程ですので治療期間6ヶ月のトータルでおよそ24000円程になります。
イトラコナゾールと比較すると費用は抑えることができますね。
注意点としては、やはりイトラコナゾール同様、有効率は75%程度という点です。
塗るタイプの特徴
ここまで、病院に行って処方をもらい、内服薬を用いて治療する場合について説明してきました。
一方このように内服薬を用いた治療方法では共通して下記のようなデメリットがあるといえます。
<内服薬のデメリット>
□病院に通院しなければならない
□併用禁忌があって服用できないケースがある
□子供、妊婦、副作用が出てしまった方、などは服用できない
そのような場合には塗り薬での治療も可能です。
塗り薬タイプの利点は次の通りです
<塗り薬のメリット>
□内服薬を使用できない人でもOK
□人体に対する毒性や副作用の心配が少ない
□そもそも病院に行くのに抵抗がある人でも治療できる
□治療費が安く抑えられる(※場合もある)
□通院が必要ないので気楽
塗り薬タイプの爪水虫治療薬としてはクレナフィンという、医師の処方が必要なものもありますが、市販の外用薬であれば上記の通り、病院に行く必要もありません。
外用薬の代表的なものとしてクリアストロングショット
という爪水虫特化型の専用ジェルがあります。
これはいわゆる医薬品の塗り薬ではないために通販で購入することが可能です。
もちろん、医師の処方は必要ありません。(うらを返すと、医師に相談できない、とも言えますが。)
ただしデメリットとして、内服薬と比較するとパルス療法のように「しばらく投薬しなくても良い」期間がありませんので、基本的には毎日薬を塗る必要があります。
治療期間に関しては、爪が生え変わるまでのスピードに大きく左右されるため一概には言えませんが、およそ1年程度が目安になります。
そうはいっても爪にちょこん、とジェルを塗るだけですので、大した手間がかかるわけではありません。
治療期間に関しては内服薬も経過観察期間(無投薬期間)を含めると1年程度を要するため、「完治」までの期間という意味では差はありません。
次に、治療費に関してですが、これは爪水虫になっている指の本数次第になってしまうため一概には言えません。
1本およそ3000円(※定期購入方法によって異なる)+送料となりますので月に1本使用すると仮定すると、1年トータルで4万円弱になります。
ですが、月に1本使う計算は、両足の合計10本が全て爪水虫で、これら全ての爪に対して毎日塗った場合を想定しています。
「右足の親指の爪だけ!」とかいう人であれば、2本もあれば1年間もつ計算になりますので、治療費はガクッと抑えられます。
⇒クリアストロングショットは1本でどれくらいの期間使える?消費期限は?
こちらの↑記事に具体的な金額の目安は書いていますが、塗り薬で治療する場合は、爪水虫になっている患部が少なければ少ないほど、総費用が少なくて済むということです。
まとめ
まず第一に、爪水虫の治療は医師の監督のもとで進めるのが完治への近道です。
ですが、毎日が忙しい方や病院に行くのに抵抗がある方が多いのも確かでしょう。
それは、日本人の4人に1人が水虫患者であることと、そのうちの8人に1人が爪水虫を併発しているという事実が裏付けています。
これほどまで多くの方が水虫に悩まされているということを考えると、やはり自宅で簡単にケアできる水虫薬がもっと世に浸透するべきだと考えざるをえません。
以下に、本記事で説明した爪水虫に対するそれぞれの治療法と、その特徴を表にしてまとめました。
テルビナフィン | イトラ コナゾール |
クリアネイル ショット |
|
療法 | 内服薬 | 内服薬 パルス型 |
塗布薬 |
治療費 | 約24,000円 | 約45,000円 | 約6,000円~ ※患部の本数による |
累計 投薬 日数 |
180日 | 21日 | 365日 |
治療 期間 |
12ヶ月 | 12ヶ月 | 12ヶ月 |
併用 禁忌 |
少ない | 多い | なし |
通院の 必要性 |
有り 1回/月 | 有り 1回/月 | なし |
ご自身やご家族に爪水虫で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
↓↓通院せずに、爪水虫治療に取り掛かる方はまずこちらから↓↓